アフタースクール

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初公開年月 2008年5月24日
鑑賞メディア:DVD
監督:内田けんじ 3点
脚本:内田けんじ 3点
撮影:柴崎幸三 2点
美術:金勝浩一 1点
編集:普嶋信一 3点
印象に残る出演者:なし

運命じゃない人」で高い評価を得た内田けんじ監督の二作目。脚本も書き下ろし。前作同様、探偵・やくざ・一般人の三者が絡む構成。
 で、残念ながら前作には遠く及ばない。
 脚本が前作のような映画的冒険をしていない。予算も多くなり、有名俳優もたくさん出ているにもかかわらずストーリーが陳腐。リアリティが無い。

 いや、リアリティなんか無くてもいい。映画的に面白ければ。それで、前作のようなトリックを期待して私は目を皿のように鑑賞した。ファーストシーンで可愛い中学生の女の子が常盤貴子にオーバーラップしてゆくところですら、あの中学生がこのようなきれいな人妻になったという映画的文法を無視しているのではないかと疑いを持ってみていたのに。
 結局、大元の大きな国家的犯罪の姿が描かれることも無く、形式的に物語を進めただけだ。ボーリング場のシーンとか映画的記憶(アメリカ映画ではどういうわけか駄目な奴はボーリング場に集まるーまさかボウリング(退屈)とボーリングを掛けているのではないだろうな)に満ちた場面もあるのだが、いかんせんまだまだ映画的修行が足りんのだろう。演出が今ひとつ乗り切れない。